「みぃーーーー! みぃーーーー!」
「そいつ」の存在が、わしの暮らしに大きく関わるようになってから、数週間たったあの日 ── 部屋に帰ってきたわしを待っていたのは、「みぃーーーー!」という大きな声だった。
「みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー!」
その時のわしにとって、聞いたこともない声だった。途切れることなく、「みぃーーーー!」という声が、部屋のどこかから響いている。(何事だ? いったい何なんだ、この声は!? どこから聞こえているんだ??) 声は、オーディオセットのスピーカーの裏から響いていた。
「みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー! みぃーーーー!」
そこには、黒褐色の生物がいた。ネズミのような大きさだが、ネズミではない。
(猫だ! 子猫だ! 赤ん坊猫だ! 生まれたばっかり猫だ!)
さすがにこのわしでも、出かけるときは窓を閉めている。赤ん坊がいるのに気づかず、窓を閉めて出かけてしまったのだ。
「ぎゃあああああああああああああ!」
スピーカーの裏で、一匹の赤ん坊猫が泣いている! どうしたらいいんだ!? お……!? あ……!? △□○×♂♀ふぁ???!!!!!???
パニックになったわしは、その赤ん坊を窓から入った場所に置き、そのまま出かけてしまった。
── 部屋に戻ると、赤ん坊はいなくなっていた。
それから数時間経ってから、 「そいつ」が、またやってきた。その日のそいつは、口に何かくわえていた。赤ん坊だった。さっき、わしが窓辺に置いた黒褐色の赤ん坊だ。(よかった ── 無事で) よく見ると、口にくわえていたのは、二匹だった。そいつは赤ん坊を部屋に置き、すたすたと部屋を出て行った。
(おいおい、また置き去りにするんか?)
しかし、すぐにそいつは、戻ってきた。口には、また別の赤ん坊をくわえていた。
(全部で…五匹?)
そいつは、母親だったのだ。運び終えると、そいつは色とりどりの赤ん坊の体をぺろぺろなめ始めた。そんな様子を、わしはそばでじっと見守っていた。
その日から、部屋に来るのは、「そいつ」を含めた六匹になった。わしは、そいつの子育てぶり、赤ん坊猫の成長ぶりを、いつ"おもらし"をしても大丈夫なように、新聞紙だらけになった部屋で、時に目やにをふき取りながら見守った。
しかし、この頃のわしは馬鹿だったという他ない。母親がいれば安全という考えは、この世界では通用しない。赤ん坊は、何よりも守ってあげなければならない ── それをまったく理解していなかった。
── ある朝、目覚めると、赤ん坊の内の一匹が冷たくなっていた。
まだぁ?
きょうのたいじゅう:3.6kg
きょうのSHIKKO:2かたまり
きょうのUNKO:1かたまり
きょうのごはん:70g
きょうのおくすり:プレドニゾロン 1/2錠
きょうのサプリメント:ダーマキャップ 1粒
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2013/02/17 21:16 トムさん1周忌ですね
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2012/11/26 20:50 元気で何よりです(^
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2012/11/25 19:52 元気ですよ。 いまは
tomママ on また…の巻:
2012/11/25 19:24 なんとなく、年を越し