アニメ版　ガラスの仮面・第18話「ヘレンへの挑戦」

●アニメ版「ガラスの仮面」れびゅう　　　●表紙
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この作品をDVDで見ることが出来ます！　「ガラスの仮面」TVシリーズ　1～23話完全収録
特典：マヤの台詞にあなたがチャレンジ！台詞無し劇中劇「嵐が丘」、番組予告、解説書など

　ガラスのように　
　もろくこわれやすい仮面　
　人は素顔を隠して　
　それをかぶる　

第18話　ヘレンへの挑戦
　
～マヤちゃん、ボクは何もしてあげられないんだね（桜小路優）～

　夏休み。
　マヤちゃん、麗さまと一緒に「奇跡の人」のお練習。
　おっと、麗さまったら、ナマ足なんか出してイロっぽいねー。
　ひょっとしてブルマ？
　あ、よく見たら、シャツの下からはみ出しているレオタードがそう見えてるだけか。
　ちょっとドキっとしてもうたぞ。

　そんなことにはお構いなしに、どこからともなく月影センセの登場。
　あっ、イキナリ高そうなツボを床に落とした！

　ガッチャーン！

　驚いて振り向く麗さまとマヤ。
　それに気がついた月影センセ。

　「なぜ、振り向いたんです？　マヤ。」

　「ヘレンには、何も聞こえないはずでしょ。」

　そ、そんな無茶なー！
　病院から抜け出したらしい月影センセ、さらに怒濤の攻撃！

　「ヘレンとして、歩いてごらんなさい！」
　「ヘレンとして、怒ってみなさい！」
　「ヘレンとして、食事をしなさい！」
　「ヘレンとして、遊びなさい！」

　あーあ、月影センセ倒れちゃった。
　ムリするから。
　おまけに、練習場として使ってた教会は取り壊し。

　そしたらどういうわけだか、紫のバラが届いたよ。
　「東京はアツイでしょ。ワタシの軽井沢の別荘で練習しませんか？」だって。
　なんか、偶然にしちゃ出来すぎなんですけど…。

　「別荘番の山下です。」
　「あの…、この別荘の持ち主の方って、どういう方ですか？」
　「ああ…、あのお花をお渡しするようにって…。」

　（お願いがあります、ワタシのことは詮索しないようにしてください。）

　「分かりました、紫のバラの人。ワタシ、アナタのことは詮索しません！」

　マヤちゃん、物わかりいいねぇー。
　それにしてもアンタ、お世話になりっぱなしやんけ！

　しかしなんだね。
　軽井沢だから、回りはみんな避暑で来てる人ばかり。
　テニスに、キャンプに、バードウォッチングに…。
　ヘレンはそんなことやらなかったろうからね。

　「ヘレン…。ワタシにはまだアナタが分からない。あなたの毎日はどんなだったの？　あなたの生活はいったい…。」

　マヤちゃん、悩むのも当然。

　「ヘレンの生活…。そうだ、ヘレンとして生活すればいいんだ！」

　マヤちゃん、何を思ったか、包帯で目を覆っちゃった。
　かと思うと、粘土で耳の穴もふさいでと。
　これで、もう見えない、聞こえない、の世界は完成。
　後は、自分がしゃべらなければヘレンの世界になるってワケだ。
　考えたねー、マヤちゃん。

　でも、イキナリそういう生活始めても、うまく行くはずがないってね。
　案の定、翌朝山下さんが来てみたら、別荘の中はまるで泥棒が入ったかのような荒れ方。

　顔をぐるぐる巻きにしたマヤちゃんを見つけた山下さん、当然のごとく心配して駆け寄るよ。
　そしたらマヤちゃん、山下さんの手に指で文字を書き始めたぞ。

　し・ん・ぱ・い・し・な・い・で・こ・れ・は・え・ん・ぎ・の・け・い・こ

　心配しないでなんて言われたって、心配するっての！

　その頃…、さるお屋敷では何やらパーティーの開催中…。

　「真澄くん、キミが大都芸能のスターを集めて開くこのパーティー。今年も盛況だね、まさに軽井沢の名物だ。」

　ははん、若社長ったら、こんな所で…。
　おっと、水城サンや。

　「真澄様、別荘番の山下様が至急会いたいと…。」

　あっ！　若社長たら、血相変えて出ていったぞ。
　何、あわててまんねん。

　（今はいったい朝なの？　夜なの？　もうイヤ！　ヘレンの生活なんて分からない！　この包帯を取ってしまいたい…！）

　マヤが絶望に打ちひしがれてシクシク泣いてるところに、おや？
　見たことある人が…。
　若社長やんけ！
　おまけに、胸のポケットに紫のバラなんぞ差しやがって！
　さては、包帯を巻いてるから顔を見られることはないと、安心して来たんか！

　あっと、マヤちゃんつまずいてしまった！
　そこをすかさず若社長、抱きかかえる！
　まぁー、見えないと思って、この人は！

　（誰？　この手は誰？　山下のおじさんじゃない…。　いったいだれ？）

　（バラ…？　ひょっとして、紫のバラ…？）

　もしかしたら…。
　マヤちゃん、若社長の掌に字を書き出したぞ。

　あ・な・た・は・む・ら・さ・き・の・ば・ら・の・ひ・と・？

　おっと、若社長、そっと手を握り返すことで答えやがった。
　ニクイね！

　あぁ！
　マヤちゃん、思わず、顔の見えないソイツに抱きつき～～～！
　えぇ～～ん、えぇ～～ん。

　思わず若社長も、抱き返し～～～！

　（あ…、今抱きしめれらたような？）

　そして抱きかかえて、ソファに座らせ～～！

　もうガマン出来ん！

　「待って！　アナタはどなたなんですか？　せめてお名前だけでも！」

　マヤちゃん、ヘレンの練習で閉ざしていたはずの口を開いた！

　「いつもくじけそうになると、アナタのことを思い出します。おねがいです、教えてください！　お名前だけでも！」

　若社長、さあどうする？

　あ・な・た・の・ヘ・レ・ン・を・た・の・し・み・に・し・て・い・ま・す

　自分の気持ちを指文字に託し、若社長、行ってしもうた…。

　（どうかしてるぞ、速水真澄…　相手は10いくつも年下の少女だぞ。）

　ホントにどうかしてるよ、若社長。
　水城さんの運転する車でココまで来てやんの。

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