アニメ版　ガラスの仮面・第10話「新しい試練」

●アニメ版「ガラスの仮面」れびゅう　　　●表紙
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この作品をDVDで見ることが出来ます！　「ガラスの仮面」TVシリーズ　1～23話完全収録
特典：マヤの台詞にあなたがチャレンジ！台詞無し劇中劇「嵐が丘」、番組予告、解説書など

　ガラスのように　
　もろくこわれやすい仮面　
　人は素顔を隠して　
　それをかぶる　

第10話　新しい試練
　
～このままで、済ますものですか…！（結城麻江）～

　端役ながら映画に出演したことで、演技の楽しさを知ったマヤちゃん。
　もっといろんな役にチャレンジしてみたい！
　ってなわけで、劇場回りを始めます。
　でも、どこに言っても断られるばかり。
　がっかりしてアパートに帰ると、どこかで見た高級車が止まってました。

　「紅天女の上演権のことでしたらお断りしたはずです。」

　ということは、お相手はおなじみ大都芸能若社長。
　必死に月影センセをくどきます。
　これは父の望みでもあるのだと。
　あっ、月影センセ興奮して来ちゃったよ。
　あれー、倒れちゃったよ。大変だー。
　医者だ医者だ、医者を呼べーー！
　マヤがお医者さんを呼びに行ってる間に若社長、月影センセをベッドに寝かせてあげました。
　それに気がついたマヤちゃん、ホントはこの人、やさしい人なのかも？　なんて思いに駆られます。
　それを見越して若社長、マヤにオンディーヌへの入団を再勧誘。

　「わたし、月影先生が好きなんです。」

　やっぱりマヤちゃん、断ったね。そりゃそうだよな。
　それを聞いて若社長、言葉のナイフを一発ぶすり。

　「なら、ぜひ入団するんだな。ひとり食いぶちが減るだけでも、月影先生は助かるぞ。」

　がぁーん、なんちゅーことを！
　マヤちゃん、大ショックー！
　知らず知らずの間に、月影センセの重荷になってたことをわざわざ思い知らせるなんて。
　まぁー、失礼しちゃうわね！

　でも、落ち込んでばかりもいられない。
　すこしでも月影センセの助けになるようにってなわけで、翌日はまた劇場周りに出発！
　入ったのは劇場「栄進座」。
　マヤちゃん、そこでイロイロ話を聞かれます。

　「劇団つきかげ？　ああ、かつての大女優、月影千草が設立したという。すると、君は未来の『紅天女』というわけか？」
　「いいえ、あたしなんか。『紅天女』は今の私では、まだまだ無理だって、月影先生には言われました…。」

　そこに入ってきたのは、栄進座を牛耳っている女優・原田菊子。
　親分のお出ましだってわけで、マヤちゃん追い出されちゃいます。
　あわてて出ていくマヤを見て、原田さんがひとこと。

　「なんなの、今の子は？」
　「いえ。芝居に使って欲しいって、いきなりやってきましてね。先生、ご存じでしょ？　月影千草の作った劇団、あの子そこにいるそうですよ。」
　「月影千草？　ああ、『紅天女』の？」
　「ええ。月影さん、言ったそうですよ。今のあの子には『紅天女』はまだまだ無理だってね。」

　その言葉に原田さん、ぴきーん！　と反応。

　「今のあの子にはまだ無理だって月影さんは言ったのね。ではあの子が未来の『紅天女』っていうわけね。」
　「えぇっ！（びっくり）」
　「今は無理でも、将来『紅天女』をやる素質はあるということ。少なくとも、月影先生はそう見込んでいるのよ。」

　すごい理論だ！
　原田さん、今度あの子が来たら、すぐに自分のところに通すように強引に決めちゃいました。

　一方、月影センセの具合は相当深刻。
　一刻も早く入院させた方がいいとお医者さんに言われたものの、そんな費用はありません。
　いったい、どうしたものか…。
　そんなところに、ちり紙交換の車が通りかかります。
　ふと運転席を見ると、なんと昔マヤたちと一緒に劇団つきかげにいた劇団員じゃありませんか。

　懐かしさも手伝ってか、思わずかけよるマヤと麗。
　ところがぎっちょん、その元劇団員から、全国大会の時に大道具を壊したのは自分たちだってことを聞かされます。
　コイツはビックリ、おどろいたー。
　いわく、小野寺にそそのかされたんだ、いい役をくれるからって。でも、そんな約束をした覚えはないなんて言われちゃってよん。大都芸能の速水社長も同じ穴のムジナさ。キタネェよ。
　その話を聞いてマヤたち、いっそう小野寺そして若社長への恨みがつのります。
　許さない、絶対許さないー！　おのれーー！

　さて、月影センセの見舞いに来た若社長。
　狙いは、とりあえず恩を売っておこうってなところでしょうか？
　それを見た、マヤちゃん。
　烈火のごとく、若社長に怒りをぶつける！

　「なによ、親切なふりして。あなたが、劇団つきかげを追いやったくせに。あなたのせいで、月影先生、入院しなくちゃいけないのに！」

　あーあ、せっかくお見舞いに持ってきてくれた果物を天下の若社長に向けて投げ出しちゃったぞ。
　でも、さすが若社長。それぐらいではビクともしません。
　しかし、花束を顔に投げられてはたまらない、「うあぁっ」ってな感じでよろめいちゃった。
　ふん、ざまあみやがれ！
　勝ち誇ったような顔をして、マヤちゃん部屋の中に入ったよ。
　でも、入院とはいっても、費用がないよね。
　さて、どうすれば…。

　そんなある日、ふとしたことから栄進座のスタッフに見つけられたマヤちゃん。
　さっそく原田菊子さんに会うことになりました。
　マヤの話を聞いた原田さん、「椅子を使って喜怒哀楽を示せ」なんて難題を突きつけたぞ。

　「新しい椅子だわ、わぁーい（喜）。」
　「まあ、背もたれの部分が壊れてる！（怒）」
　「せっかく、買ってもらったのに…（哀）。」
　「いいわ、もっといいのと交換してもらおう！（楽）」

　さすがマヤちゃん、見事な攻撃。
　でも原田さんも負けてないぞ。
　今度は、椅子を床にひっくりかえして、「この椅子に座ってみなさい」ときたもんだ。

　すると何を思ったかマヤちゃん、椅子の横の床に一緒になって倒れ込んじゃった。
　なるへそ、「ひっくりかえした椅子」に似合うのは、「ひっくりかえった人」ってなわけだ。お見事！

　すっかりマヤちゃんが気に入った原田さん。
　目立つことばかり考えてる結城麻江さんをおろして、マヤを子守り役に抜擢することを独断で決定！
　またお芝居が出来るんだ！
　喜び勇んで帰るマヤの元に、もう一つの吉報。
　月影センセが無事入院。
　入院費用も「ある人」が出してくれたんだって。
　麗が嬉しそうにマヤに伝えます。
　その人からの「お見舞い品」も、あるよ。
　いったいなんでしょ？
　じゃーん。ハイ、紫のバラ！
　「ファンレター」にはこんなことまで書いてありました。

　（やっと、あなたの居場所をつきとめてみれば、先生が大変なご病気とか。さしでがましいと思いましたが、私の好意を受け取ってください。あなたの舞台姿が見られるよう、待っています。）

　マヤちゃん、大感激ー。
　でも、やっぱり恐いよー。
　「あなたの居場所をつきとめてみれば」だってよ、おまけに「先生が大変なご病気」なんてことまで知ってるんだよ。
　そんなプライバシーに関わるようなことまで知られてて、あなた恐くないんかい！
　ぶるぶるぶるぶる。
　でも、「待っています」なんて言われちゃあ、そんなことは全然気にならないってか？
　待ってくれている「紫のバラの人」のために、いざ舞台へ出発だ！

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